DETAIL
パラブーツの最強ブーツを何年かぶりに入手しました。その名は“サングリア”。パラブーツがパリ・レ・アールの生鮮食料品市場の目の前に初めて出店したときに、市場の冷蔵庫で働くプロワーカーのために作った防寒ブーツです。極寒の冷蔵庫内ではマイナス20度くらいまで気温が低下していますが、このブーツは、内装にリアルムートンウールをたっぷり奢られていて、内部の温度を高く保つ効果があります。試しに部屋で履いてみましたが、室内で履くもんじゃありませんね。もの凄く暖かい・・・というか熱いくらいです。
サングリアは、防寒性能だけが優れている訳でなく防水性能も高めてある特別なブーツです。腐食に強い“Hydra(ハイドラ)”レザーを採用した分厚いしっかりとした質感の皮革も魅力的です。オイルを含んでいて防水性にも特化した仕上げ加工が行われています。しかも肉厚!!。日本の雨雪程度なら全く余裕で踏破できてしまうポテンシャルを有しています。
ソールを縫いつけるノルウィージャンは、登山靴の製法として古くから採用されているパラブーツ伝統の技法です。その縫い目はもともと防水性が高い作りなのですが、さらに防水性能を高めるために樹脂を流し込んでコーキングするなど妥協の無い作り込みに感動です。ここまでしてあれば、完璧に雨や雪から足を守ってくれるでしょう。ローテクな技術の結集だからこそ得られる性能は、ゴアテックスなどの新素材には超えられない魅力があります。
ふくらはぎ部分は、2バックルベルト仕様で調整幅が非常に広く厚みのあるパンツをブーツインして履こうと思ったときでも余裕の設計となっています。ラバーソールは高い耐久性を持ち、クッション性能も抜群なMARCHE-2です。もちろんソール交換にも対応します。我々も雪深い地方に住んでいるため、このようなブーツには注目するのですが、これまで扱った中で最もプロフェッショナルなアイテムだと思います。非常に長い間作り続けられている信頼性の高さも注目して欲しい部分です。パラブーツのつくる本格派ブーツの原点といえる作品であり、フランスの歴史とともに継承され続ける名作サングリア。極寒アイランドに住む人々へお勧めするスペック満載のエクスペディションブーツです。
●サイズ感 長さ普通 | 幅普通 | 甲普通
●コメント
ベルトは外してから足入れします。パンツインする時は、一番長い状態でベルトを使うと良いでしょう。脹ら脛の調整幅はかなり大きくゆとりがあります。内部は、ムートンがぎっしりですので、柔らかい履き味ですが、フィット感は良好です。保温性は抜群です。
●サイズ換算
フレンチ/日本センチ
39.5/25.0
40.0/25.5
40.5/26.0
41.0/26.5
41.5/27.0
42.0/27.5
●底厚(コバ含) 前部 | 約18mm厚〜踵部 | 約30mm厚
●底材材質 ラバーソール(MARCHE2)
●主な素材 ハイドラレザー/ムートンウール内装
●配色 MARRON (マロン)
●片足重量 約1250g | 踵履き丈約cm | サンプルsize
●中敷 ムートンウール
●内装素材 ムートンウール
●アイレット なし
●靴紐 なし
●備考 フランス製