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傷が付いた革のケアと注意点


 
この度は、お買い上げ有難うございます。
オールデンのスコッチグレインレザーの傷のある靴との付き合い方をご紹介致します。一般的なカーフ素材にも応用可能ですのでお試しください。

サンプルは、同じスコッチグレインレザーで約20年前に作った私物チャッカブーツです。
こちらも入荷時点から傷がありました。普段はコロニル1909シュプーリームクリーム無色(当時はディアマント)を指で塗布してケアを行っております。とても使いやすいクリームです。





注意しております点は、クリーム量とブラシの状態およびケアし過ぎないように抑制することに留意しています。無色と言いましても水分と油分がある為に革の隙間に入り込んだ際に革色が濃く変色します。何日か経ちますと気にならないレベルまで色が落ち着いてくると思いますが、できるだけ少量を塗布することを心がけています。

 




指先が少し湿る程度がベストな量です。指先にクリームが見えるほど採るのはクリーム過多です。(米粒大でも多過ぎます)

結果的に色が濃くなる原因を生みます。また、クリームは無色のもの以外は基本的に使いません。クリームはできるだけ新しいものをお使い下さい。古くなりますと徐々に杏仁豆腐→マシュマロのような質感となり、さらに進むと黄ばんだり、水分と分離したりします。そうなったものは特にお使い頂けませんので、処分して新しいものをお求めください。

 




ブラシは、靴クリームの色が付着していない無色の山羊毛ブラシを使用します。黒や茶の靴に使用したブラシは、毛先に顔料が付着していますと、その色がクリームと反応して溶け出し、対象物に移染してしまうことを避ける為です。
ぬるま湯で毛を洗って頂き、良く乾燥させることで顔料を除去できますが、可能であれば無色用のブラシをご用意頂くことをお勧めしております。
(※一度買ったら一生使えるブラシです。どうせ買うならこれをお勧めします。めっちゃいい熊野筆の靴ブラシ)






以下の写真は、記事執筆時にテストしたものです。
傷の入っている部分にわざと量過多のクリームを塗布してブラッシングした際の状態の変化です。


 
塗布前
 
↓↓↓↓

 
塗布後


ご覧のように簡単に濃くなってしまいます・・・・。
ただ、これは、時間経過とともに元に戻ります。焦ってうっかりリムーバーを使ったり、指でゴシゴシこすったりすると、逆に悪化して色が定着してしまいますのでご注意下さい。

基本は、先ほどのように極少量のクリームに留めることです。

写真の私物チャッカブーツについては、基本的にはブラッシングのみで、クリームを塗布するのは極稀です。色が抜けたり擦り傷が入った時には、上記の要領でケアをしております。ケアした直後は目立たなくなりますが、しばらくするとまた元のようになるのが天然皮革の性質ですので、その都度上記のケアをするという繰り返しをして幾年月です。


以上が、オールデンに使われているスコッチグレインレザーのケア方法でした。この方法で傷部分だけでなく全体にして頂いてOKです。

入手した時から小傷があるものは軽くショックかもしれません。でもそれは天然皮革だからこその味です。欧米では、傷の入り方で革の持ち味を評価したりもします。


 
Aさん『おまえさんの靴は、いい傷が入っているなぁ。』

Jさん『わかるかい。本革ならではの靴の魅力だよ。』

Aさん『俺の靴は綺麗すぎてつまらんよ。自分で傷つけてしまおうかな。』

Jさん『そりゃぁ意味ないだろ。傷も自然に入るから面白いんじゃないか。勿論どう料理するかは自由だ。』

Aさん『そうだな。自然こそが魅力的だよな。俺も今日からメンテナンスしてやろうかな!』


とまぁ、こんな具合です。



傷の穴埋めなどは逆にわざとらしくなってしまうのでお勧めしていません。特にグレインレザーは目立ってしまうので、穴埋めは基本的にお勧めしません。また私には残念ながらスコッチグレイレザーを綺麗な元の状態に戻せる魔法は持ち合わせておりません。

しかしながらら、傷だけでなく、トラ、血筋などもそうです。傷のないものはなんの面白さもありません。ダメージを気にしていたら靴なんて履けません。愛着をもって思い出を刻み込んだ革靴に育てて楽しみましょう。

お客様の革靴にも素敵なストーリーが刻まれますことを心から願っております。

 
2018年10月16日
加筆修正 2019年11月8日

(有)シューズサロンなとりや
内藤