オールデンへ敬愛を込めて54321を語る

出会ったが最期の名作革靴

たった一度の人生で履いておきたい革靴を挙げろと言われたら、僕はやっぱりオールデンVチップを第一候補に推挙したい!。中でもシェルコードバンを使ったモデルは、所有するだけでなく履いてその履き心地を楽しんで頂きたい筆頭モデルです。究極の履き味を有するモディファイドラストという木型を使った抜群の履き心地が魅力の一足。吸い付くような土踏まずのフィーリングがユニークで、他社では真似のできない感覚を覚えます。似たようなものは数あれど、オールデンのバランスの良さには遠く及ばずだからです。1日つづく心地よさ。靴がいいと仕事も捗ります(笑)

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馬のお尻に酔いしれる?!

革も素晴らしい。ホーウィン社のシェルコードバンは、馬の臀部からわずかに取れる上質な革を使っています。しかし、年々取れる量は減っているようで、この辺りがオールデンの価値を高騰させる要因でもあるのですが、それでも欲しいと思わせる魅力が優っているのも凄いことだと思います。

予算オーバーなんだけどなぁ〜…嫁には内緒でね!

そんな会話をなんど聞いたことでしょうか。秘密にしてでも欲しい靴ってそうそうないと思います。

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履きじわが語り出す

このシェルコードバンは、履きじわが語り出すと言われます。「皺」なので、1足1足、左右でも異なる入り方になるのは当たり前ですが、そのシワの入り方が実に美しい。牛革では決して得られない切れ目のない抑揚は、光と影を巧みに操り大海の波のごとく甲の上で揺らめきます。履き方や扱い方で一つとして同じシワが出来ないにもかかわらず、そのどれもが魅力を放ち続けるのです。

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究極レシピが生み出す変化

色変化が楽しめるのもこの革ならではです。コードバンという素材は、結構たくさんあるんですが、ホーウィンのシェルコードバンは、長い歴史に裏打ちされた極秘のレシピによって作られる張り感と柔らかさが見事に同居しています。オイルの含有量が高いことでも知られるのですが、おそらくそれだけでは説明が尽くせないほどにファンを魅了し続けています。まさにTop of Cordvanが、ホーウィンシェルコードバンです。

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それはシェルコードバンだからさ

特にこの#8(ナンバーエイト)バーガンディーの色合い変化は、筆舌に尽くし難いものがあり、実際に所有してこそ味わえる変化があります。その変化の時間軸も人によって異なりますし、同時に購入したとしても同じように変化しないのは、日頃のメンテナンスのちょっとした加減にもよるでしょう。革そのものの個体差もあるかもしれません。保管している場所などの環境の影響も多分にあるでしょう。しかし、どう変化しようとしも、その全てが「それはシェルコードバンだからな!」で説明がついてしまうのです。そんな革が他にあるでしょうか。

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多くの人の手が関わる靴

デザイン、木型、革素材、色、その全てが見事な高みでバランスし合うことで、この究極の一足が出来上がっています。靴になるまでには、実に多くの地域と人々が関わり、遠く日本へとやってきています。何度も生産遅延や停止に追い込まながらも、細々と継続してこれているのは、やはりこの靴を欲している世界中のファンがいるからなんだと思います。

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ファンが渇望する革靴

天然素材ゆえの供給不足や職人の高齢化、なり手の減少など、日本同様にアメリカでも少しずつその弊害は出てきています。昔のようにいつでも入手できる靴ではなくなって来ました。それでもなお多くのファンが渇望される優れものの革靴です。

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オールデン54321はいつ買うべきか?

複数足を所有する国内Vチッパーたちが、最も愛して止まない54321は、これからも永遠に作り続けていって欲しい名作中の名作オールデンなのです。入手できるタイミング、それがあなたの買い時ですよ。

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