カナダVIBERGの革靴にどハマりしているシューズサロンなとりやが、新たにお勧めしたい「Rockland」のタフネスバージョンをご紹介します! 革靴の世界で密かな人気を誇るイギリスのc.f.stead社で生み出された「Waxy Commander(ワクシーコマンダー)」を使った革靴です。抜群の雰囲気と佇まい。昔から存在しているようでとても新鮮な感動と衝撃。靴好きの琴線に触れまくる唯一無二のハイエンドシューズ。この革靴、実はものすごいんです!さっそく見ていきましょう!
Waxy Commanderの誕生秘話
90年代、イギリスのある有名靴ブランドが「頑丈で長持ち、しかも防水性のあるスエード」を求めていました。試行錯誤した結果、ようやく生まれた革が、このWaxy Commanderなんです。この革が誕生するまでは長い道のりだったことは想像に難くありません。彼らの狙い通りに雨でも平気で履くことのできる革が出来上がりました。まさに、タフガイな革が誕生した瞬間だったのです!
驚きの製法
Waxy Commanderの作り方、実はちょっと変わってるんです。
- 革を最大25%も縮めちゃう!これで繊維がギュッと引き締まり耐水効果を得られます。
- たっぷりのワックスを塗りこむ。これが防水性と深みのある表情の秘密です。
結果、超タフで水をはじく革の完成!というワケです。文章で書くとこれだけですが、ここに至るまでの道のりは大変だったことでしょうね。
Waxy Commanderの個性的な特徴
この革、普通の革とはちょっと違います。
- 表面のコーティングが剥がれやすく、短い毛のような質感に。
- しわが寄るたびに、どんどん表情が豊かに。
- プルアップ革のような、色の変化を楽しめます。
驚異の早さで進む経年変化
Waxy Commander製の靴を履き始めたら、目が離せません!
- 最初の1ヶ月で劇的に変化する革です。
- その後は落ち着いた変化に移行します。
まるで、靴と一緒に冒険している気分になれそうですね!
お手入れは意外と簡単
タフな見た目とは裏腹に、Waxy Commanderはお手入れが楽チンなんです。
- 油分たっぷりで、イギリスの気まぐれな天気にもビクともしません。
- 履き心地も抜群。
ただし、長く愛用したい方は、シューツリーの使用がおすすめです。
日常のお手入れ
定期的なメンテナンス
- 月に1回程度、または使用頻度に応じて行います。
- 保護オイルやワックスを使用します。エアゾールタイプが推奨されています。
- Saphir Suede Renovateurスプレーを使用して、タンニンの成分を再活性化させます。
特別なケア
- 乾燥を防ぐために、時々保湿効果のあるシュークリームやレザーコンディショナーを塗布します。
- Dubbin WaxやFamacoのRenovateurなどの製品を使用して、防水性を維持します。
- 必要に応じて、家庭でワックスと髪乾かし器やヒートガンを使って再ワックス加工できます。
注意点
- 過度な手入れは避け、必要最小限にとどめましょう。
- Waxy Commanderは元々防水性が高いので、新品時に防水スプレーを使用する必要はありません。
- パティーナ(経年変化)を楽しむため、過度なクリーニングは避けましょう。
- 擦り傷ですらもこの革を純粋に楽しめる要素の一つです。
- スタブル(短い毛)のような質感への変化や非常に早く経年変化(パティーナ)が進む点も
Waxy Commanderならではの特徴であり面白さなのです。 - 最初の1ヶ月の着用で劇的な変化が見られ、その後はあまり大きな変化は見られません。
これらのメンテナンス方法を適切に行うことで、Waxy Commanderレザーの耐久性と独特の風合いを長く楽しむことができます。
2030ラストの起源と特徴
2030ラストは、カナダ軍の軍靴をベースにしています。主な特徴は以下の通りです。
履けばわかる優れたフィット感。専用のチャネルドインソールの製造工程を現代に継承する数少ないファクトリーで、ハンドメイドで作られています。もともと森林で使用するワークブーツを得意としていたVIBERGの靴は、優れた耐久性と履き心地の両立を目指した結果、この製法に行き着き、誇りを持って多くのチャネルドインソール製品を多数ラインナップしています。全てのプロフェッショナルワーカーが納得できる本物の革靴というワケです。
フィット感と形状
2030ラストは、以下のような特徴を持っています:
- つま先部分が比較的細め
- インステップ(甲)部分にゆとりがある
- かかと部分はしっかりとフィットする
- 比較的開放的なノーズ周り。履き口トップラインは少し高め。
- 履き慣らしは延べ30日を推奨とされています。(当店では倍の60日間をお勧めしています)
これらの特徴により、多くの人にとって快適なフィット感を提供します。
サイズ選び
2030ラストは、一般的に以下のようなサイズ選びが推奨されています:
ただし、個人の足の形状によって最適なサイズは異なる場合があります。
用途とバリエーション
2030ラストは、VIBERGの代表的なモデルである「Service Boot」に多く使用されています。このラストは、ドレスシューズとワークブーツの中間的な位置づけで、様々なスタイルに対応できる汎用性の高さが特徴です。
2030ラストには、標準幅(E)のバージョンがあります。これにより、より幅広の足にも対応できるようになっています。2030ラストは、その汎用性の高さと快適なフィット感から、VIBERGの中でも特に人気の高いラストの一つとなっています。多くのブーツ愛好家から支持を受け、長年にわたってVIBERGの代表的なラストとしての地位を確立しています。
その他ディテール
スリットウェルト(L形状)にピンキング加工を施したオールアラウンド(全周囲巻き)のダブルウエルト仕様。これにより底材接合部からの防水性能を高めつつ、見た目の美しさ、ディテールへのこだわりを感じ取って頂けます。また、後述するリッジウェイソールによりハイグリップ性能とコンフォート性能を両立しています。
HARBOROリッジウェイソール概要
- HARBOROはイギリスの靴底メーカーで、Dainiteブランドの親会社です。
- リッジウェイソールは、HARBOROが製造する人気のソールの一つです。
リッジウェイソールの特徴
- もともとはアウトドア用途のソールとして開発されました。
- コマンドソールほど厚くはありませんが、スタッズソールよりも厚みがあります。
- リッジ(溝)とラグ(突起)のパターンが特徴的で、グリップ力と安定性に優れています。
- 耐久性が高く、あらゆる環境で使用できます。
- 軽量性も備えています。
リッジウェイソールの用途と評価
- 現在では、プレミアム品質のカントリースタイルの靴やブーツによく使用されています。
- ドレスシューズとワークブーツの中間的な位置づけで、様々なスタイルに対応できます。
- グリップ力とプロファイルのバランスが良いとされています。
- 耐久性に優れ、長持ちします。
- ドレスブーツとワークブーツの両方に適したミディアムプロファイルです。
リッジウェイソールの課題
- 比較的希少で、入手しにくい場合があります。
- Dainiteブランドの製品のため、価格が高めです。
リッジウェイソールは、グリップ力と見た目のバランスが良く、多用途に使えるソールとして評価されています。ただし、やや入手しづらく価格も高めなので、そのあたりが課題となっているようです。
VIBERG Rockland Waxy Commanderの総括
いかがでしたか?Waxy Commanderや木型、ソールの魅力について、長々とお話しして来ましたが、伝わりましたでしょうか。この個性的な革靴「VIBERG Rockland Blucher CFS Snuff Waxy Commander」は、一度使ったら病みつきになること間違いなしです。皆さんも、ハイエンドシューズ「VIBERG」の世界に飛び込んでみませんか?
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