This Alden is everyone’s fav!

オールデン 954 アバディーンラスト モンクストラップ シェルコードバン
オールデン 954 アバディーンラスト モンクストラップ シェルコードバン

ALDEN 954 1655

NATORIYA
アバディーンラスト モンクストラップ 特集!

オールデン954特集

NATORIYA ADLEN 954 Monk strap shoes Hooween Shell Cordvan #8

本国アメリカで長きに渡り製造されてきたアバディーンラストのモンクストラップシューズ「954」。非売品のオフィシャルカタログにも幾度となく掲載された名作の1足です。しかし、昨今の環境変化に伴うシェルコードヴァンレザー不足や様々な社会情勢の要因が重なり、昔のように思うように入手することは難しくなって来ました。その為、オフィシャルモデルでありながら、オーダーできないということがここ何年かあったのです。

しかし、どうしてもこの靴の良さを知って欲しい、履いてエイジングを楽しんで欲しいという思いから、なんとか別注で作って頂くことは可能か打診したところOKが出て、前回からNATORIYAとALDENのダブルネームで僅かながら製造して頂いています。

私は、個人的にモンクストラップが好きで、オールデンだけでも複数足所有していますが、このアバディーンラスト954に至っては色違いも含めて4足も所有しているオールデンモンク狂いの一人です。今回、久しぶりに入手できた954を特集するにあたり、20年以上前に購入して今なお現役で履いている1足。そして、10年前に購入して育成中である1足。これらに加え新品を並べて見ることにしました。 

オールデン954特集
オールデン954特集

ホーウィンシェルコードバンの味わい

革はアメリカの名門タンナー「ホーウィン社」製のシェルコードバン#8。俗に言うバーガンディーです。新品時はかなり濃い色であることは写真を見ていただければ一目瞭然です。室内では黒と見間違える人もたまにいるほどです。この革は、紫外線や履き込むことによって革が揉まれることで、少しずつ色の変化を見せます。ひと口に色変化と申しましても、実は千差万別であり、履き方や保管方法によって千差万別の変化を見ることができます。もちろんメンテナンスの仕方によっても変わるのです。

オールデン954特集

バックルも年代を感じさせる色変化をしています。真鍮のバックルはご覧のように濃くなっていき、緑青(りょくしょう)が出ることもあります。メッキではないので、金属磨きで磨くと下の美しいゴールドの輝きを取り戻すことも可能ですが、あえて20年間の歴史が感じられるようにくすんだ状態のままとしています。

オールデン954特集
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20年の歴史を感じ取る

今回ご紹介した20年ものの954は、基本的にはニュートラル(無色)のクリームで日頃ケアをしていましたが、時折バーガンディーの色を入れたりもしました。直近ではチェリーを入れていつもと気分を変えて楽しんだりしています。また、初代954は、雨天でもガンガン履けるようにしたいという思いで、シングルレザーソールからプランテーションクレープソールへ変更しています。実は、この変更は失敗に終わっていて、皆さんには真似することはあまりお勧め致しません。詳しくは、店舗で私に直接お聞き頂ければ幸いです。

そして、2号機となる10年ものの954。こちらはまだまだ育成途上ですが、#8コードヴァンらしい美しい色合いを楽しめています。少しワックスを乗せて艶感を出したりしています。あと、オールデンのレザーディフェンダーは複数回塗布していることもあって、多少の雨降りでも安心です。ただし、レザーソールはそのままですので、わざわざ雨天に履いて出るようなことはありません。あくまで予想外の天候悪化を想定しての防御策です。

オールデン954特集
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最後は入荷直後の新品954。ここで初めてインソックにNATORIYAロゴが登場します。別注である証となっているのは嬉しいです。ダブルネームになってからは2度目の入荷です。まだ足入れしていない為、シルエットもアバディーンラストらしく細身でシャープな印象です。ここから履き込むことで、少しずつ所有者の足型に寄り添っていくのです。

オールデン954特集

オールデン954まとめ

いかがでしたでしょうか。ALDENというと、モディファイドラストアルガコン(Vチップ)やバリーラストの影に隠れがちのアバディーンラストモンクストラップですが、購入して頂いたお客様には大変喜んで頂けているモデルの一つです。特にコードヴァンンモデルは、履きじわや色変化、そして傷、といったエイジングを存分に楽しめます。冒頭に述べたように、その変化も履き手によってさまざまであり、そこがこの靴の魅力といっても過言ではありません。今後も製造が可能である限り、取り扱い続けて
行こうと考えています。

(※)今回の954のほかに1655というコードヴァンブラックも別注モデルで復活させています。こちらはさらにレアアイテムとして珍重されるモデルです。954よりも遥かに製造数が少なく、所有者も僅かです。もともとカタログにはなかったモデルで、NATORIYA別注として初めて生産していただき、その後オールデンの意向により定番モデルへと昇格。しかし、コードバン不足などから製造が困難になると再び別注モデルでのみ製造可能となった経緯がある当店にとって大変思い出深い1足です。

※写真撮影日と執筆日 2023.6.11

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