
2018年に1足オーダーを頂いてから早7年。お気に入りとなったJOE WORKSの2足目オーダーに踏み切ったK様の今回のご希望は、レイジーマンでした。一見するとレースアップシュースに見える佇まいですが、実はサイドゴアを取り入れたスリッポンスタイルの靴です。シューレースはイミテーション。今回この靴をベースにして、ご自身のご希望を取り入れた靴のオーダーにトライされました。

今回お選びいただいたのは、「レイジーマン・パンチドキャップトゥ」。レースアップに見える佇まいながら、実は靴紐はイミテーションで、履き口両サイドにエラスティックを内蔵したスリッポンタイプです。まさに「見た目と機能の調和」が魅力のモデルです。

K様は以前よりJOE WORKSの木型に対するフィッティング精度の高さに信頼を寄せてくださっており、今回もJOE-0のラストをセレクト。足入れ直後から包み込まれるようなヒールカップのホールド感、そしてブレイクインするたびに馴染んでくる感覚をお楽しみいただける、グッドイヤーウェルテッド製法の妙が光ります。

アッパー素材には、仏アノネイ社の《FUNCHAL ブラック》をお選びいただきました。このレザーは、滑らかで上質なカーフならではの密なシボ感と、微細な艶が絶妙に調和した仕上げが特徴です。エイジングが始まると、光沢に深みが生まれ、色味もどこか「漆黒」から「墨色」へとゆるやかに移ろう風合いの変化が楽しめるそうです。お手入れ次第で、より艶やかにもマットにも育つ懐の深さがある革です。さぁ、どんな表情を醸し出してくれるでしょうか。将来の生育が楽しみのひとつ。

ライニングには、こちらも名門デュプイ社製のナチュラルレザーを。足に触れる内側にまで上質さを求めた仕様で、吸湿性や足当たりのやわらかさにも配慮されています。
そして、インソックには当店としても嬉しいポイントが…。なんと、NATORIYAとのダブルネーム仕様をお選びいただきました!こうして当店の名を刻んでいただけることは、我々にとって何よりの光栄です。

アウトソールには、クラシカルな佇まいを保ちつつ実用性も兼ね備えたブラックのシングルレザーソール+ハーフラバー(7673)を組み合わせた仕様に。レギュラーウエルトによる王道の美しさも魅力。これなら雨や雪の多い新潟県でも安心かつエレガントに楽しんで頂ける一足です!

アッパーデザインにおいては、K様から「履き口周りはすっきりとした印象に」とのご希望を頂戴し、ヒールカウンターとトップライン近辺のブローグ(穴飾り)は省略。


オーダーからお渡しまでの工程を経て、本日、K様よりこんな素敵なメッセージをLINEで頂戴しました。

想像以上に素晴らしい出来栄えで、これから履くのが楽しみです!
この度は色々とご対応いただきありがとうございました。

このようなお声を頂けること、そして靴作りの喜びをお客様と分かち合えること。それは、私たちにとって何よりの励みであり、日々この仕事に向き合う原動力となります。
K様、この度も大切な一足をお任せいただき、誠にありがとうございました。この靴が、これからの日々にささやかな高揚感と心地よさをもたらしますように。引き続き、末永いお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。🤗
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